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ガイドライン2005対応版
医療従事者のための

一次救命処置(解説編)
―質の高い心肺蘇生と早期の除細動―

心肺蘇生とAEDの使用手順(練習編)

 2005年11月、蘇生と心血管緊急治療に関するガイドラインが世界的に改定されたのを受け、我が国でも2007年1月、日本救急医療財団が日本版の新ガイドラインを策定し、救急蘇生法の指針(医療従事者編)として出版いたしました。現在、多くの医療施設及び医育機関で、この日本版ガイドラインに基づいた蘇生教育がスタートしています。しかしながらこのガイドラインに準拠した心肺蘇生講習会を開催するにあたり、その学習用及び指導用のビデオ教材がまだ少なく、各施設は独自に工夫した方法で講習会を開催しているのが現状です。このDVDは、日本版ガイドライン2005に準拠した心肺蘇生法を学習するツールとして開発されました。この教材を使用することで2つの目標が達成できます。

1.日本版ガイドライン2005に基づく心肺蘇生を自己学習できる
2.日本版ガイドライン2005に基づく心肺蘇生を開催できる

 救急蘇生法の指針(医療従事者編)を読むことで蘇生について十分に理解することは必要なことなのですが、実際に蘇生の遂行能力を身につけてもらうには動画を通して各手技を見ることが不可欠です。
 このDVDを有効に活用し、患者さんの急変時に迅速で正確な対応ができるように日頃から蘇生に関する遂行能力を磨いておくことが望まれます。突然の心停止のような患者さんの急変時に、適切に対応することは医療従事者の責務と言えます。

■DVDの使い方
・解説編  自己学習教材あるいは講習会の解説用教材として
 このDVDの解説編は、内容を見ることで一次救命処置(成人のCPRとAEDの使用)に関しての知識を獲得できるように構成されています。また、講習会の冒頭において、DVDを上映し、獲得目標の提示として使用することが可能です。またDVDの冒頭のプロローグ、及び末尾のエピローグは受講生の動機付けを行う際の教材として活用してください。

・練習編  講習会の練習用教材として
 練習編は、冒頭より順番に再生するだけで心肺蘇生講習会(成人・小児)が完結できるように設計されています。講習開催者はそれぞれのメニューで練習回数を指定するだけで、講習が進行していきます。練習編のDVDがスタートすると、そのパートの「解説」が再生されその後、受講生1人ずつビデオを見ながら「練習」を行うことができます。ビデオを見ることにより基本的な解説が行われるので、インストラクターはフィードバックに専念できます。

■講習開催の要領
○施設及び準備物品
・会場の確保、適切なAV機器の設置(プロジェクター、スピーカー、PC)
・マネキン(Resusci Anne(レールダルメディカルジャパン)等成人のマネキン 3人に一体 5人に一体まで可能)
・フェイスシールド・フェイスマスク・バックバルブマスクを必要に応じて
・消毒用アルコール綿
・実技試験用チェックリスト
インストラクターは1インストラクターが2グループ(計6名)まで指導可能
・例えば、受講生が24人の場合
受講生 24人、インストラクター 4人、マネキン 8体が標準的な構成です。

■手順
 DVDが見えるようにマネキンを配置し、受講生のグループ分けを行う。
○BLS講習会のスタート
 目標の呈示を行い、DVDを見ながら練習をすることを説明します。
○DVDスタート
  1.解説編の呈示 約20分
  2.フェイスシールド:DVDを見ながら練習
  3.フェイスマスク:DVDを見ながら練習
  4.バックバルブマスク:DVDを見ながら練習
  5.胸骨圧迫:DVDを見ながら練習
  6.成人のCPR:DVDを見ながら練習
  7.AEDの使用:このパートはビデオをみてから各グループで
    練習します。
  8.最後の意識の確認からAEDの使用まで:このパートは
    ビデオをみてから各グループで練習します。
    シナリオを使用すると効果的です。

○実技試験
 チェックリストを用いた実技試験を一人ずつ行います。同封された、
フローチャートを基に各施設で作成してください。職種や獲得目標に
応じて状況設定や、使用する感染予防具を規定するとよいでしょう。
 必ず実技試験を行うことが重要です。講習会終了時の心肺蘇生遂行
能力(Competency)を必ず確認します。できるようになったかどうかは
実技試験の形式で確認する必要があります。

■最後に
 患者さんの急変には予告はありません。ある日突然訪れる、「急変」
に対して心肺蘇生等の適切な処置を遂行するためには、心肺蘇生遂
行能力の長期保持が必要です。講習会の最後の試験できちんとできる
ようになることと、その能力を保持するため2年に一度は講習会をうけ、
知識・手技を研ぎ澄ましておく必要があります。多くの方々が、このDVD
を活用して、多くの講習会が開催されることを望みます。

                  帝京大学救命救急センター
                  帝京大学医療技術学部 救命救急士コース
                                     金子 一郎